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諸般の事情により、今年度(2020年3月31日)をもちまして長期休業いたすこととなりました。

苦渋の選択ではありますが、たくさんのご支援ご厚情をいただきながら誠に勝手で申し訳ございません。深くお詫び申し上げます。

起業した当初、「乾燥りんごを携帯できる非常食として、震災の教訓を伝えていきたい」という思いで販路開拓することはとても難しいことでした。

起業や販路開拓をしてくださった団体さんや、起業してすぐに入塾した未来創造塾では、メンターさんをはじめ、塾生さんもみんな応援してくださっていたので、周りや社会もそうだろうと思って営業へ行って初めて、周りとのギャップに気づかされました。

今のように、通年で防災食・防災グッズが売られている店舗はほとんどなく、防災・減災、震災の教訓というキーワードも、あまり歓迎されるものではありませんでしたので、 応援してくださる方も10人いたら1人か2人くらいの割合でした。  

ですから、以前から申し上げているように、世の中にたくさんあるドライフルーツの中から、当方の乾燥りんごを選んでいただいたことが本当にうれしくて、感謝の気持ちでいっぱいでした。

選んでいただいたことはもちろんのことですが、それ以上にご購入してくださった方が大切な方やお知り合いの方に、震災の食の教訓を伝えてくださったことがありがたかったです。

なぜなら、ComeComeの一番の目的だったからです。

私一人では伝えることができない方、地域にまで乾燥りんごを届けていただきました。それだけでもありがたいのに、さらに、たくさんの素敵なご縁までいただきました。
 

営業マンに なりきれませんでした

応援していただく気持ちとそのご縁がありがたくて、今年度はこれまで以上に販売先を増やそうと営業活動に力を入れてまいりました。
 
営業で訪問したお店には、魅力ある商品がたくさん陳列されていました。新しく商品を置いていただくということは、既に置いてある他の商品のフェイス(陳列スペース)を狭めることになります。
 
商品を置いていただくまでの大変さを知っているだけに、他の商品の陳列スペースを狭めることに抵抗を感じることもありました(といっても、当方の製造量からすれば1列くらいのものですし、他の商品の売れ行きを左右するようなすごい商品だったわけではないので、販売先や他の業者さんからすれば、「いやいや!なんの影響もないので、全然大丈夫!」という感じだったと思うのですが…(笑))

防災マニアの私は、魅力ある商品も全て常備食に見えました

自分で営業してみてみると、地域食材を原料にした素晴らしい商品がたくさんあったことに気付くようになりました。お客様の視点で見れば選べる商品が増えることは良いことだと思いますが、製造し販売したい側の視点で見れば、 同じ店舗に商品を置くということはお客様を奪い合うことになるのだな…と感じました。

農産物は、地域における究極の常備食

また、農業委員の研修会に参加した時、県北の女性農業委員さんたちのお話にいろいろな気づきをいただきました。  マイナス〇度以下の冬の厳しい寒さの時にしか作れない凍み豆腐作りの話や、「県北は冬の期間が長いく、作物を収穫できる期間が短い」などのお話をうかがいながら、自然の恵みに地元の人の知恵が加えられた、その地域の気候にあった保存食が県内各地にたくさんあることにも気づかされました。
 

それは、気仙や地元の生産者さん、事業さんからも学ばせていただいたことです。
今後ももちろん、米崎りんごも地元食材が県内外に知れ渡り、地域経済につながって欲しいと思っています。が、私がそう思うのと同じように、気仙や三陸、岩手には、そのような思いが込められた食材や商品があり、生産者さん事業者さんがたくさんいらっしゃいます。
 

防災マニアの視点で、地域の商品を応援したい

限られた人生の中で いま 私がすべきことは、乾燥りんごの販路やフェイスを広げることなのか…最近のトイレットペーパーではありませんが、「奪い合えば足りぬ…」ことを考えさせられる機会が多くなりました。それと同時に、当方の乾燥りんごを選んで購入してくださったり応援してくださる方のことを思うと、毎日、毎時間、気持ちが揺らぐといっても過言ではないくらい、本当に悩みました。
 

これまでも製造量が少なく在庫がなくなれば、開店休業状態だったことは何度もありますので「長期休業のお知らせ」をわざわざしなくても…と、正直思ったりもしました。ですが、当方の乾燥りんごを応援していただいているからこそ、この気持ちを伏せておくことの方が心苦しくなってきて休業のお知らせをすることを決めました。
 

地元の農産物、加工品を普段から食べながらストックすることは、もしものとき、広域流通が止まってもあわてることが少なくなり、不安を減らせます。これは、震災のときに学んだことですが、今の新型コロナ対策にもいかせることだと思うのです。
  

今後は、「地産地消のローリングストックアドバイザー」として、気仙、三陸、岩手、東北の防災・減災力を高めるお手伝いができればと思っております。
  

起業したとき、いつかは地元の学校に乾燥りんごを寄贈できるように…というのが夢でした。他にも、こんな風にしたいな…と思いながらも実現しきれなかったことがたくさんありますが、それ以上に、応援して下さった皆様へ何もできないまま休業することが一番、情けなく申し訳ない気持ちになります。  

引っ込み思案な性格で、人前に出たり、一人で営業活動をすることなんて、学生時代の私からすれば想像もできなかったことです。学生時代を知っている友人に会うと、「目立つこととか、表に出ることとか、一番、苦手な人だったべっちゃ!人生の折り返し地点を前に、キャラ変えたの?(笑)」と、冗談を言われるくらいになりました。

それもこれも、皆さんのご支援と応援のおかげです。皆さんにお返しできる唯一のことが、 かむかむと防災の活動だったからです。
皆さんに、いろいろな面でたくさん育てていただきました。

昨日の志村けんさんのニュースや新型コロナ関連の話題で、暗いニュースが続いている時期にお伝えすることになったことも、お詫び申し上げます。

本当はお一人おひとりにお礼を申し上げに行きたいくらいです。もう少し早い時期にお伝えするつもりでしたが、販売店様、乾燥りんごを置いてくださった団体さま、ご購入してくだったり応援してくださった皆様、取材してくださった記者さんのことを思い出し、「ありがとうございます」の一言では言い尽くせない想いがあふれ、なかなか文がまとまらず今日のこの時間になってしまいました。
 

もっともっと伝えたいお礼の気持ちはたくさんあるのですが、今日もこの文をまとめることができないと新年度になってしまいますので、この辺でまとめさせていただきます。
 

当方にお寄せいただいたご高誼に対して、直接お返しすることは叶わないかもしれませんが、今後の活動が皆様への恩返しにつながると信じて、初心と今のこの悔しい気持ちを忘れることなく、微力ながら精進してまいります。
 
今後も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、心よりお願い申し上げます。
長年にわたるご愛顧に心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。