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ここでの「他人軸」は、
何かを決めなければならないとき、
考えや行動が自分の意思よりも、
周囲や世間(多数)を基準にする
という意味で表現しています。
「自分軸」は、少数、もしくは
その選択が自分しかいなくても、
周り(多数派)に合わせることなく、
自分の意思を基準にするという意味です。
周囲の人と違う行動をするとき、
人は不安を感じやすくなります。
例えば、多数決。
自分がいつも所属している集団
(グループ、学級、地域など)
であれば、少数であっても
自分の思った通りに挙手できる人は多いかと思います。
ですが、初対面の人が多い
研修会や会議だった場合、
普段よりも、周囲の意見や反応が
気になる人は少なくないのではないでしょうか。
顔見知りの人がいない場や
自分が普段、所属していない場は
「安心安全の場ではない」ため
普段よりも不安が高まり、
その不安感を軽くするために
周りの人の行動に合わせ
「無難な選択」をすることで安心感を得ようとしてしまいます。
コロナのような未知の感染症が
蔓延したり、目には見えないものが
相手になると、余計、
不安や恐怖、混乱が起こりやすくなります。
さらに、
緊急事態宣言が発令されたり、
普段とは異なる状況(非常事態)が
続くコロナ禍は、これまで誰も
経験したことがなく先行きが不透明で
さらに不安感が高まります。
そのようなとき、
以下のような心理・行動が起こりやすくなります。
■冷静に判断できない、思考停止状態に陥る
■これ以上、不安を感じたくない
■無意識に安心感を求めて、周りと同じ行動をしたがる
思考が停止しているときは、
普段以上に周りと同じ行動をとってしまいます。
有事や災害時、
思考停止になる人の割合は8割といわれています。
災害時などの不安な状況下で、
みんなと同じ行動をする人が増えるのは、
安心感を求めているから…と言えるかもしれません。
ですから、有事や災害時は特に、
信頼できる発信元からの
正しい情報を収集することが大切なのです。
(➡安心につながります)
事前に、非常事態や災害時に陥りやすい
「備えの心(防災×心理)」を知っておくと、
同調効果や集団心理に陥らず、
落ち着いて行動できる場面が増えていきます。
結果、噂やデマ、不確かな情報に振り回されなくなります。
コロナ禍で、「同調圧力」という
言葉をよく目にされた方も多かったのではないでしょうか。
昨年は、日本中で
トイレットペーパー等が品薄になりましたね。
あの時に、本当に必要だった方も
たくさん いらしたと思いますが…。
家にストックはあるけど、
みんなが買っているから買わないと…などと、
「みんなと一緒の行動」をする人が多くなると
買い占めなどが起こります。
普段の生活の中でも、
「周りの人と同じ」じゃないと不安になるときはありませんか?
その不安は、同調効果によるものです。
同調効果とは、自分の意見や行動を
周囲に合わせたり 同じ行動をとる心理です。
この心理が怖いところは、
周囲の意見や行動に違和感があったり、
周囲が間違えているとわかっていても、
その場の空気に合わせて意思決定してしまうところです。
同調効果の影響は、とくに
集団でいるときに起こりやすくなります。
所属していることによる安心感があり、
なかなか むずかしいかもしれませんが
自分の本音や違和感などを大切にしていただきたいです。
それを見逃していると、
自分の本当の気持ちや違和感を感じる
センサーの反応が鈍ってきたり、
自己矛盾が起こってきます。
さらに それが続くと、
「生きづらさ」につながることもあります。
それを防ぐためにも、
「思考停止していないか」、
「本当は、自分はどう思うのか」
「本当は、自分はどうしたいのか」を
意識して、俯瞰することを習慣にしてください。
それが身についていくと、
「みんなと一緒」じゃなくても
不安にならなくなったり、
自分の意思で行動ができることが増え
自然に、自分軸が確立していきますょ。
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だからといって、これを機に
防災に関心をもつ方は少ないかと思いますが…(笑)
「防災」以外にも、
周りに振り回されず
自分軸で生きる方法は他にも たくさんあります。
自分に合った方法で
「自分軸」を確立し、
心地よく暮らしていけたらいいですね…。
上記の内容が、
これを読んでくださった方の
防災・減災につながり、さらに
自分らしく生きられるヒントになれば幸いです。
下記の内容は、下のリンクページにございます。
(画像をクリックするとページにとびます)
《内容》
・災害発生時の心理・行動
・災害後に陥りやすい心理状態
・サバイバーズ・ギルト(生存者の罪悪感)からの解放
・災害ストレスからのこころの回復
「