• レジリエンス(折れない心・柔軟性)と自己効力感を高め、変化が激しい時代もしなやかに生き抜く

    防災ワークショップ


    大船渡市赤十字奉仕団の皆さんと一緒に、
    中学校で防災ワークショップをさせていただきました。

    前日の夜から、当日の朝も…
    もちろん、ワークショップ直前も、
    ものすごく緊張しました。

    特に、教えるプロである先生方を
    前にしての講座は、何度 行っても
    慣れることなく、毎回、緊張します。

    しかも、この日は「お弁当の日」。
    炊飯体験で作ったご飯が、
    生徒さん達のお昼ごはんになる
    ということで、緊張感は普段の倍以上でした💦
    (あの緊張感、なんとかならないものだろうか…。
    ですが、逆に、
    「マインドを鍛えてもらう良い機会」と
    自分に言い聞かせたいと思います)

    ワークショップの内容

    ■災害時の炊飯体験

     ・ポリ袋で味付けごはん
     ・じゃがりこ で ポテトサラダ

    ■活用できる避難所グッズ作り
     ・新聞紙で食器作り
     ・災害時の紙食器の活用術について

    炊飯体験、試食

    ◆材料(生徒さんが家から持参)
    ・お米
    ・缶詰

    ◆調理
    ①ポリ袋に一人分のお米とお水を入れる
    ②数人分のポリ袋を1つの鍋に入れて加熱する

    ◆試食
    コロナ感染予防策をしながら、一方を向いて食べました。

    ポリ袋調理の目的

    《目的》
    ■電気が使えない環境下での炊飯方法を知ってもらう
    ■1つの鍋で、多種多様なご飯を作れることを知ってもらう
    ■限られた環境下でも対応できる力を身につけてもらう
    ■ハプニングに対応する臨機応変力を身につけてもらう
    ■これまで得た知識と経験を活かし、工夫する体験を通じて「方法は一つじゃない」ということを体感してもらう
     

    また、上記以外にも、毎回「想定外」のことが起こります。
    ポリ袋の袋が破けて水分がもれたり、袋を結ぶときに中身が出てしまったり…。
     
    慣れない調理方法や不便な環境下を想定しての炊飯体験。
    生徒さん達にとっては、これまでの調理実習の常識からかけ離れた調理方法で、とまどう生徒さんもいるかと思います。
    中学生くらいの年代だと、比較的すぐに理解してくれますが、小学生の低学年以下のお子さんは、「はてな がいっぱい(・・?」のような表情をしています(笑)


    毎回質問するのは、普段の炊飯方法。
    電気炊飯器を使ってご飯を炊いている家庭が多いです。
    この日も、ほとんどの生徒さんが「電気炊飯器でご飯を炊いている」と答えてくれました。

    電気炊飯器では、お米は計量カップ、お水は炊飯釜のメモリに合わせて入れて、あとは、炊飯器のスイッチをONするだけ。普段は、これでご飯を炊くことができます。

    ですが、もしも計量カップがなかったら…
    メモリがついていない鍋でご飯を炊くことになったら…と思うと、お節介ながらお米と水加減を計る方法を知ってて欲しいな…と思ってしまいます。

    また、災害時でなくても、停電する時もあります。
    炊飯釜に計量されたお米とお水があるのに、電気を使わない他の炊飯方法を知らなかったというだけで、ご飯を炊くことができないかもしれないのです。
    (これは、東日本大震災当時の実際にあった話です)


    災害時や有事、すぐに仕事を中断して家に帰れるという保護者ばかりではないと思います。すぐに家に帰れなくても、子どもさんとすぐに会えなくても、
    「電気が止まっていても、あの子なら調理もできるし、何か工夫して食べているはず」と思えたら、すぐに会えなくても、離れていてもお互いの不安感の度合いが違ってきます。

    生まれたときから いろいろな物に恵まれ、ボタン一つでご飯も炊けるような環境で育っている子どもさん達にとっては、「災害時の炊飯体験」は、机の上で得た知識を実際に生かす訓練になります。


    炊飯体験や防災ワークショップには、「失敗」はないと思っています。
    (ですが、それが「生徒さんのお昼ごはんになる」という責任の重大さは忘れてはいけませんし、「失敗はない」というのを私自身の言い訳にして、いい加減なワークショップをしてはいけないということは、常に自覚しておかなければと思っております)

    「失敗」といわれるような状況は、危機的場面や想定外の場面をどう乗り越えるかの力を養う機会だと思っています。また、その状況は、その子どもさんだけでなく、周りの子どもさんにとっても学びになります。

    じゃがりこで作ったポテトサラダ

    新聞紙で避難所グッズを作成する目的

    この目的は、こちらのページにございます。

       

    生徒さんの感想・今回の学びと振り返り

    生徒さんの感想

    ■失敗して袋が破けたり、ご飯が柔らかくなったけど、今度は上手にできるようにやってみたい

    ■水加減を調整すれば、自分たちの年代が食べられる食事だけでなく、赤ちゃんや高齢者向けの「おかゆ」もできるということに驚いた

    ■災害時だけでなく、キャンプなどにも応用できそう

    ■生きる術を教えてもらったような感じ

    ■もしも災害が起こって、家族と数日 会えなくなったとしても、今回の調理方法で乗り越えたい

    感想を聴きながら思ったこと

    生徒さんの最後の感想。
    これを聞いたとき、心底
    「マスクをしていて助かった」と思いました。

    震災の発災直後、
    頻繁に起こる余震に怯えながら、
    体育館で保護者の迎えを待っていた
    子ども達の姿を思い出してして、
    グッときてしまったからです。


    子ども達がそういう状況に
    置かれるようなことは、二度と
    起こってほしくはないのですが、
    三陸沿岸の宿命である「津波」や
    地震、近年の豪雨災害等の頻発を
    考えると願ってばかりではいられません。

    今回、一緒に炊飯体験をした
    生徒さん達は、震災当時、2、3歳。
    あと数年したら、地元に残る人も
    いるでしょうし、気仙を離れる生徒さんもいると思います。

    どの地域、どの場所にいても、
    おうちの人や学校で学んだ知識や
    知恵を活かして、災害から
    自分の身を守り、生き延びる術を
    1つでも多く身につけていってほしいと願っています。

    その術は、災害時に限らず、
    普段の暮らしの中での困難を
    乗り越える力にもなるはずですから…。

    失敗を恐れずに、いろんなことに挑戦していってくださいね~!
    親戚のおばちゃんのような気持ちで、陰ながら応援していますからね~🏁

    今年度もありがとうございました

    赤十字奉仕団の皆さんのおかげで…

    調理中のハプニングに、
    すぐに対応してくださった赤十字奉仕団の皆さん。

    炊飯体験の進行が止まらないように、
    「あとは任せて!大丈夫!」と、
    いつも冷静に、優しく臨機応変に
    対応・サポートしてくださっています。

    市役所の地域福祉課の職員さんと
    赤十字奉仕団の皆さんのおかげで、
    ハプニングが付きもののポリ袋調理を
    遂行できるといっても過言ではないのです。
    普段にもまして、本当に心強かったです。
    ありがとうございました。

    私の味付けごはん(ちょうどよい加減でできました)

    先生方へ

    今年度は、2時間のワークショップ。
    昨年度は1時間で、同じような炊飯体験を行いました。

    1時間で調理時間を含めての
    炊飯体験ですから、よく考えれば、

    ➡ 時間が足りなそう
    ➡ 炊飯体験の目的も調理方法も生徒さんに伝えられないかも…
    ➡ 全体での振り返りができないかも
    ➡ 中途半端な体験になる恐れも…

    ということを想像できたはずなのに…
    と、昨年度の炊飯体験のあと
    猛省しておりました。

    もう、この中学校の生徒さん達と
    一緒に防災ワークショップを
    行うことができなくなるのでは…。
    (今日の私の進行や内容は
    赤十字奉仕団の皆さんの活動と
    一切関係ありませんので…。
    私のことはキライになっても、
    赤十字奉仕団のことは
    キライにならないでください!)と、
    誰にも届けることもできない
    想いを心の中で叫んでおりました。

    ですから、今年度も、
    生徒さんと一緒に炊飯体験が
    できる機会をいただけたことが
    本当にうれしかったのです!
    (「いや…アナタにまた機会を
    与えたつもりではなく、
    赤十字奉仕団の皆さんと
    一緒に炊飯体験を…と思っていただけ。
    そしたら、たまたまアナタが
    今年も担当していただけ」と言われるかもしれませんが…(^^;))


    昨年度、中途半端に終わってしまった
    炊飯体験のことを謝りつつ、
    今年度も機会をいただけたことへの
    お礼の気持ちを担任の先生に伝えしたところ、
    「この体験は、大事なことだと思っていますので!」と。
    その一言に、また涙腺が緩んでしまいそうでした。

    ワークショップ中、
    おそらく私が気づかないところで
    生徒さんのサポート等で
    たくさんお世話になっていたことと思います。
    貴重な機会をくださった学校さんと、
    先生方に心から感謝いたします。
    本当にありがとうございました 。