• レジリエンス(折れない心・柔軟性)と自己効力感を高め、変化が激しい時代もしなやかに生き抜く


    気仙管内の中学校さんの
    防災学習を担当させていただきました。

    生徒さんから教わったこと

    同じ地域でも、住んでいる場所によって気になる災害は異なる


    同じ気仙地域にいても、
    住んでいる地域によって、
    一番気になる災害は異なる
    ということを、今回も改めて感じました。
     
    高校に進学して、通学距離や時間が
    長くなれば、通学時の防災・減災対策も、
    いま以上に必要になるのでは…と思います。


    「50年に一度の大雨」
    「観測史上最高の雨量」を
    毎年、目にするようになり、
    豪雨災害も起こっています。 

    海水温が上がると、海から
    蒸発する水蒸気の量が増え、
    集中豪雨やゲリラ豪雨が
    増えるといわれています。

    風水害、土砂災害、
    河川の氾濫から身を守る術を、
    身につけておいてほしいと
    思わずにはいられません。


    台風10号直後の防災学習。

    通学路にある急斜面や複数の河川を見て、
    普段以上に身が引き締まる思いで行き、
    いつもなら、記録として写真を
    撮らせていただくのですが、
    それを伺うこともすっかり忘れるくらい
    緊張しておりました。

    生徒さんの防災意識と想像力の高さに感心

    学習の中で、「災害から身を守り
    減災のために必要なこと」として、
    2つお伝えしました。


    避難する際に起こりそうな出来事を
    生徒さんに想像してもらったのですが、
    私が予想していた以上の答えが
    返ってきて、とても驚きました。

    避難路や避難所の災害リスクも把握。さらに…


    また、地域の防災マップで、
    避難路や避難所を確認して
    もらったのですが、そのときも、

    「この避難所は、土砂災害危険の近くにあるから危険!」
    「川の近くを通りながらの避難は、危ない!」など、

    防災マップの情報通りに動くのではなく、
    避難するときの状況判断の大切さも
    知っていたのです!

    大人向けの「防災研修会での会話」かと
    何度も錯覚しそうになりました。

    さらに、「警戒レベル4で全員避難」と
    なった場合に、どんなことが起るか
    想像してもらいました。



    この質問のねらいは、
    「避難所が定員超えになることもある」
    「避難することで、逆に危険リスクが高まることもある」
    ということを想像してもらうことでした。

    ですが…これもまた、
    見事に言い当てられてしまいました。



    避難路が浸水、倒木がある、
    用水路やマンホールから水が溢れているかも、
    夜だったら、それに気付けない…など、
    避難路の状況、避難の時間帯、季節の
    ことまで、想像して答えてくれました。

    思わず先生に、
    「事前学習をされていたのですか?」と、
    聞いてしまいました(笑)。


    私が伝えられたのは、
    「状況によっては、垂直避難」
    これくらいだったかもしれません。

    先生方から教わったこと

    事前打合せの大切さ


    事前の打合せのお話から、
    以下のような内容にいたしました。
    お忙しい中、打ち合わせの
    お時間をとっていただき、
    とてもありがたかったです。


    《防災学習の内容》

    1. 防災意識の大切さ
    2. 身の回りで起こりそうな災害について知る
    3. 災害の種類
    4. 大雨、洪水(気象災害)の防災・減災対策
    5. 川、水難事故の防災豆知識 など…

    子ども達の気持ちがよくわかる先生方の一言のおかげで…


    打合せで、自然災害だけでなく、
    「生徒さん達の普段の暮らしの中に潜む
    危険から身を守ることも…」という
    お話をいただき、
    「川・水難事故の防災豆知識」も追加しました。

    数名の生徒さんが、
    「クーラーボックスやペットボトルが
    浮き具になることがためになった」という
    感想を書いてくれました。

    生徒さんの感想


    その感想を拝見して、
    自然災害の防災だけでなく
    「生徒さんの暮らしに関する減災対策」

    について伝えることも大切、ということに
    気付かせていただきました。

    生徒さん達の気持ちを理解されている
    先生方の「あんな きれいな川なら、
    絶対、遊びたくなるもんなぁ…」
    という一言のおかげで、
    「気仙地域にマリンシューズを
    持っている中学生がいる」
    ということを知ることができました。

    おうちの人や地域の人、地域の自然が「先生」


    川の危険なところを質問してみましたら、
    白く、泡を多く含んでいる箇所など、
    川の中での危険なところもわかっていました。

    机の上で防災について学ぶよりも、
    川遊びをほとんどしたことがない私よりも、
    生徒さん達の方がずっと、川の怖さや
    正しい遊び方を知っているのでは…と感じました。


    生徒さん達が、日頃から、
    家の周りや地域のことを
    気をつけて見ているからだと思いますし、
    また、先生方、おうちの方、地域の方が
    声がけしてくださっていることを
    ちゃんと聴いて、覚えているからだと思います。

    今だけでなく、卒業したあとの生きる力も…


    打ち合わせの中で、
    「卒業すれば地元から離れる生徒も
    いると思うので、この地域以外の
    災害や防災のことも…」と、
    校長先生と担当の先生がおっしゃっていました。

    その帰りに見つけた、生徒さんの地域の
    見守っている 河川カメラ…
    卒業後の生徒さんのことも
    考えてくださっている先生方の姿と重なりました。

    たくさんの「気づき」をありがとうございました

    今回の防災教室で、いただいた「気づき」


    生徒さんの防災意識と想像力の
    高さにお世辞抜きで驚きましたし、
    私の方が逆に、たくさんの気づきをいただきました。
    皆さんの感想も、繰り返し読んでいます。
    読むたびに、また新たな発見があります。

    生徒さんの想像力が高いからこそ、
    地域の自然の恵みよりも、
    自然災害への不安が大きくなって
    しまわないか、逆に心配になるくらいでした。


    コロナやインフルエンザの感染症と
    同じように、自然災害も「正しく恐れて」、
    「予防(災害で言えば事前準備や減災対策)」を
    したら、普段は「もしかしたら」の
    「危険感知アンテナ」を少し下げて、
    豊かな自然の中で、中学生時代の思い出を
    たくさん つくっていってほしいです。

    卒業して、地元を離れて、
    中学時代の友達との思い出や
    ふるさとを思い出したとき、
    その背景には、いつも
    この素敵な風景があるんでしょうね…。



    子ども達が抱いている災害への不安を
    軽減し、「自然」と笑顔で共生できるよう、
    地域の方々と知恵を出し合って
    減災対策の強化していきたいな…
    なんてことも思わされました。

    みなさんが生まれ育ったこの風景が
    いつまでも そこにあり続けますように…。

    みなさんから いただいたエールを力に、
    防災おばさんも頑張ります
    みなさんのことを、
    大船渡の空の下から応援しています


    今回の防災学習を通じて、
    気仙地域の自然の豊かさを
    改めて感じる機会にもなりました。
    それも、先生方と「川と仲良しの生徒さん」のおかげです。
    本当に、ありがとうございました。

    打ち合わせや防災講座で、毎回いただく「気づき」


    お忙しいのを知っていながら、
    打ち合わせの時間をつくっていただくのは、
    大変恐縮なのですが…。限られた時間の中で、
    1つでも多く生徒さんに役立つ情報を
    お伝えしたいと思っておりますので、
    事前に、先生方のご要望等を教えていただけると
    とてもありがたいです。


    毎回、どの学校の先生方も、
    今の防災意識だけでなく、
    「卒業後の子ども達の生きる力に
    つながるように…」と、指導して
    くださっていることが伝わってきます。

    そのたびに、防災士としてだけでなく、
    保護者、地域の大人として、
    子ども達や地域の未来のために
    何か少しでも役立つような人に
    なりたいと思わされています。


    社会に出たら、
    「自分でコントロールできないこと」
    「答えがない問題」に直面する場面が
    たくさんあると思います。

    ですが、どんな困難な状況の中でも、
    想像力を働かせて、「諦めず、
    未来を切り拓いていってほしい」という
    思いが、コロナ禍でより一層強くなりました。


    おうちの人だったら、
    「子ども達にどんなことを身につけて
    ほしいと思うだろうか…」という
    親戚のおばさんのような視点で、今後も
    微力ながら、精進してまいりたいと思います。

    たくさんの気づきと学びに感謝いたします。
    ありがとうございました。